白色を上手く使っておしゃれな封筒を作りませんか。白色の印刷は、対照色とのコントラストと混じり気の無い発色が大事。どんな印刷手法が良いのかを考えてみましょう。

1、白色印刷の手法と注意点

  • A,オフセット印刷
    現在では最も一般的な印刷方法です。封筒製作だけでなくパンフレット・名刺・フライヤーなど、様々な営業ツール用に利用されており、ドット表現が豊富でグラデーションなどの細工に優れています。
    しかしインク自体の不透明度が比較的低い傾向があり、黒地や紺地の上に白インクをのせると地色が透けて見えることがあります。
    また、ベタ刷りの際にピンホール(針で突いたような白点)や色ムラなどが発生することがありますので、技術的な面はもとより印刷素材の徹底した管理が必要となります。
  • B,シルク印刷(孔版印刷)
    Tシャツ柄の印刷などに採用される印刷方法です。家庭向け小型印刷機シリーズ、プリントゴッコ(理想科学工業)を覚えている方ならばイメージしやすいと思いますが、刷版に細かな孔を空けてインクを通します。
    はっきりとした色味が再現できるので白色を生かすには最適と言えるでしょう。
    デメリットとしては版ズレを起こしやすいこととグラデーションなどの繊細な細工が難しいということです。
    さらに封筒印刷に関しては扱いがない印刷所がほとんどであること。また刷版代金も比較的高めであると同時にほとんどが手作業となりますのでロットの多い印刷物には不向きと言えます。
  • C,白箔押し
    前出のオフセット印刷よりもはっきりとした印刷が可能です。箔押しというとメタリックな色や素材をイメージする方もいると思いますが、白い箔押し用の素材は趣が少し異なります。
    オフセット印刷の場合は紙にインクを染み込ませますが、箔押しは用紙の上に色がのる感じ。例えるならば文具の修正テープのようになります。
    箔押しをした部分とそうでない部分を指でなぞると微妙な凹凸が感じられます。白色箔には光沢は無くマットな質感が特徴です。
    しかし小さなドット表現が苦手(潰れやすい)であるために、なるべく大きな絵柄で使用するのがお薦めです。また、使用する用紙も表面の凹凸が激しい物を使用すると箔がうまく定着せず欠けてしまう危険性があります。
    用紙の選定やどの程度の表現が可能なのかを業者とよく打ち合わせする事が重要です。

2、はっきりとした白色を表現するには

印刷手法には上記のように一長一短があります。封筒製作を計画する際には事前にそれらの情報を収集してよく吟味することが大切です。
さて、理想とする印刷環境が身近にない場合、現存の印刷法にどんな工夫ができるかを検討して見るのもひとつの方法でしょう。ここでは、印刷所としては比較的多く身近に存在するオフセット印刷で白色の印刷を考えて見ることにしましょう。

  • A,オフセット印刷で白色を2度刷りして濃度を上げる
    地色が濃い素材にオフセット印刷を施した場合、インクには地色の影響が出やすいのですが、さらにもう一度印刷機に通すことで白色の濃度がかなり向上します。
    しかし、インクを盛る行為は、裏面にインクが透けだすリスクがあるので注意をしながら印刷をすることが重要です。
  • B,白地に「全面ベタ+白抜き印刷
    逆転の発想として、白い紙の地色を敢えて生かした「全面ベタ+白抜き」という方法を試してみるのも一考です。
    「白抜き」とは、白地の用紙にベタ刷りをする際に白色で表現をしたい部分にインクをのせない事を言います。
    経費的にも刷版を一枚使用するだけ、色紙に白インクを施すコストと変わりません。
    むしろ「色紙+白インク」よりも紙代は安くなる可能性もあります。そして、使用する用紙の白色度が高いほどメリハリの効いた印刷物となります。

    美しくはっきりとした「全面ベタ+白抜き」を目指すのならば、使用するフォントにも配慮をすることが大切です。
    例えば明朝系フォントを白抜きで使用する場合、文字線は太さが異なり横棒部分は細くなりがちで、インクの盛り加減によっては潰れてしまうことがあります。一般的に言ってゴシック系のフォントの方が比較的線が潰れるリスクは少ないと言えます。デザイン表現の都合もあり「必ずそうせよ」ということは言えませんが、覚えておいて損はない事柄です。
    また、ベタ印刷は色ムラやピンホールの発生に注意を払うことが重要ですが、ベタ面積が広い分だけ汚れるリスク(白抜き部分や他の紙への影響)があることも念頭におくべきです。予防策としては、ニスなどの表面コーティングを施すことをすすめています。

    最後にひとこと・・・
    以上のように封筒印刷には様々な印刷手法が存在しますが、封筒製作のプランニング時に意外とうっかりしてしまうのは、糊付けスペースの処理についてです。ベタ印刷を施す際には糊付け面(糊代部分や口糊部分)に色を入れない事が大切です。貼合をする際にこの部分に色が入ると上手く接着ができない事がありますので注意をして下さい。